メディスンマンとは、インディアンが使う言葉で、指導者(マスター)を意味します。
誘導者、導き手、霊的な案内人のような意味を持ちます。
スピリチュアルなメディスンマンの存在は、全ての存在と繋がっていることを教えてくれます。
ネイティブアメリカンのスピリチュアリティの原点、生き方です。
ネイティブアメリカンには宗教というものは存在しません。
創造物である人々、動物、鉱物、水や火、風、空、大地。 私たちとともに存在する全てとつながりをもち、調和して生きることそれが、彼らにとっての「道」であり、これを「グッド・レッド・ロード」と呼びます。
空は「父」、月は「祖母」、大地は「母」、四つ足の「人々」、そして木や植物は「ブラザー、シスター」です。
「すべてのものにスピリットが宿っており、相互依存し、寄与し合って、ひとつの大きな輪の中で生かされている」と考え、この考え方は、彼らの「オファー」(捧げる)、「ギブアウェイ」(与え尽くす)の精神に結びついています。
「ハーブ」の原点は実はネイティブアメリカンの「悟り」の儀式、ヴィジョンクエストです。
ヴィジョンクエストの儀式では一人になりますが、最初に山まで案内するメディスンマンと呼ばれる人たちでした。
メディスンマンは、薬草の効能、知識の世界に深く熟知し心得ていました。
知識を継承するために20〜30年の歳月をかけ、村では特別な力を持つものとして恐れられていました。
薬草の知識は毒薬から病気治療まで幅広く用いられたからです。
メディスンマンは知識を継承するにも、極秘で行いました。
代々継承者のみに伝えていきました。
自分たちを決してメディスンマンだとは名乗ることはせず、癒しを求める人たちに声をかけて呼び集めることもしません。
メディスンマンというのは創造主(の意思)と調和してバランスをとって生きてみせることを天職とし、あるいは役割として一族の人たちの前で演じてみせるのでした。
謙虚であることが最も大事で、何に対しても打算的なところがなく、自分たちが生きていることがグレイトスピリットの意思を具現化するためであることを知っていました。
彼らの沈黙は、その持っている力を増すことになりました。
それがネイティブアメリカン、メディスンマンの生き方です。